図書館に行こうよ ―図書館職員の図書館的日常―      130  
     
   もうすぐ秋・・・!!  
     
   楽しいお盆休みも終わり、子どもたちは忘れていた夏休みの宿題を思い出し、最後の仕上げに大忙しだったのではないでしょうか?夏休みの間は、図書館も子どもたちの声で賑わっていました。そんな8月ももう少しで終り、暦の上ではとっくに「秋」です。秋と言えば、「○○の秋」というように、いろんな秋があります。また、9月は「防災の日」「敬老の日」などもあります。そこで、図書館員としては、それぞれの秋、それぞれの日にふさわしい本を紹介してみたいと思います。


✿9月は「防災の日」

 秋は台風の多い季節ですが、最近は秋に限らず台風が発生したり、雨が降ったと思えば大雨が降り続き、気象庁から特別警報が発令される回数が増えてきたように感じます。「命を守る行動をしてください」テレビからよく流れるフレーズですが、あまり聞きたくないものです。しかし、天災は避けることのできないものですから、いざ災害にあったときどのような行動をとるかが重要になってくるのです。「備えあれば憂いなし」とはよく言ったものです。防災の知識を少しでも持つことは、いざという時に大変役にたちます。そこで、防災に関する図書をいくつか紹介したいと思います。 『地震・台風に備える防災BOOK』(マガジンハウス)マガジンハウス・著 「備え編」自宅に常備しておくべきもの、家の中の各所でできる準備、「対処編」地震発生時の最初の動き方、連絡の取り方、などに分けられており、その他にチェックリスト、切り取り式家族データ表などが付いています。一度参考にして自分の家の中をチェックしてみてはいかがでしょうか。 『全災害対応!子連れ防災BOOK』(祥伝社)NPO法人ママプラグ・著 この本は「1223人の被災ママパパと作りました」と副題にあるように、実際に被災したパパママの実体験を基に作られています。そのため、想定ではなく、実際に被災した感覚で読むことができ、危機感をより一層持てるような気がします。子育て真っ最中のパパママは是非一度読んでみてください。


✿「防災の日」そして食欲の秋!

 『いつもの食事にも取り入れたい防災食』(ぴあ) 「食べる」ということは毎日のことで、災害が起きても命を守るためになくてはならないことです。防災食というと、あまりおいしそうじゃない、おなかを満たすためだけの食事というイメージが強いですが、この本では備蓄しておきたい食品の紹介や、日常の食事作りにも活用できる火を使わない料理のレシピなど、普通の料理本と何ら変わらないおいしそうな料理がたくさん紹介されています。簡単で洗い物の少ないおいしい料理本だと思って作ってみてください。


✿「敬老の日」そしてスポーツの秋!

 秋はスポーツの秋とも言いますが、9月は「敬老の日」もありますので、高齢者の方でも無理なくできる運動本を紹介したいと思います。 『70歳からの筋トレ&ストレッチ』(法研)大渕修一・編著 部位ごとのトレーニングを、どのようなところに効果があるのか、ひとつひとつ写真付きでわかり易く紹介しています。そしてそれぞれ難易度を星マークで表し、回数などもついていて選択しやすくなっています。その他にも『誰でもラクにできる!降圧ストレッチ』(アチーブメント出版)加藤雅俊・著など、無理せず誰でもできる軽い運動の本がたくさんありますので、是非参考にして元気に長生きしましょう。


✿最後に芸術の秋!

 図書館ではすばらしい国内外の美術全集などがたくさんあります。もちろんそれも見ていただき芸術の秋を感じていただきたいのですが、栗盛記念図書館では「図書館の中のちいさな美術館」と題して、2階ロビーで毎月様々な作品展示を行っております。市内にもすばらしい芸術家の方がたくさんいらっしゃるのだなといつも感心しております。9月は3日(火)から10月1日(火)まで、成田輝夫さんの写真展を行いますので是非お立ち寄りください。  図書館にいろんな秋を探しに来てください。スタッフ一同皆さんのご来館をお待ちしております。 (田代 安)