図書館に行こうよ ―図書館職員の図書館的日常―      136  
     
   比内図書館から  
     
   今年の4月に花矢図書館から比内図書館に異動になった、まだまだ新人の図書館員です。今回でコラムは2回目になります。まだ暑いなと思っていたらあっという間に寒くなりましたね。最近の天気予報を見ると雪のマークがちらほらとあります。運転1年目なのでこれからの季節が怖いです。


✿芸術文化祭

 11月2・3日に比内公民館で芸文祭が行われました。比内図書館では、大型絵本の特別展示と毎年恒例の「しおり作り」、そして、今回は「くるくるレインボー作り」を行いました。くるくるレインボーは、以前から多くの子どもたちからほしい、ほしいという声をたくさんもらっていましたので、今回は多くの子どもたちに喜んでもらえて良かったです。後日、参加した子どものお母さんから「子どもよりもお父さんが気に入って、自分で作ろうとしている。」という声をいただきました。そうなんですよね、子どもにも人気なのですが、大人の方からも結構人気で作り方を聞かれることがあります。お店でもレインボーは売っていますが、私が雑貨屋で見かけたときは1000円以上で売っていたので自分で作った方がお得です。しおり作りは、みなさんが自分の思い思いのデザインで作り、楽しんでくれました。私も作ってみたのですが、思っていたより難しかったです。これは自分のセンスが問われるものだと感じました。参加して下さった皆さん、ありがとうございました。


✿比内図書館にある私が好きな本

・「曙光の街」他 倉島警部補シリーズ①~⑤巻 今野敏∥著   警視庁公安部のロシアを担当している倉島警部は、日本で暗躍する元KGBの殺し屋やロシア極東軍などを相手に、日本で蠢く謎の真相を追う。私は今野敏さんの本はあまり読まないのですが、このシリーズの本は今、夢中になって読んでいます。比内図書館には①・②巻がなく、③~⑤巻はあります。一冊一冊が違う話なので続けて読まなくても大丈夫ですが、ちゃんと読みたいという方は田代図書館にありますので、予約をお申し付けください。

・「白夜の弔鐘」 田中芳樹∥著   ソ連の反体制破壊分子に妻を殺され、復讐に燃えるKGBのマリノフは犯人の手掛かりを得てパリへ向かう。スパイ小説のほとんどはCIAが善玉であることが多いなか、この本は珍しくKGBが善玉となっている本です。他のスパイ小説に比べれば、シンプルな内容だったので読みやすいと思います。

・「残虐記」 桐野夏生∥著   失踪した作家の原稿には、25年前の少女誘拐・監禁事件の、自分が被害者であったという驚くべき事実が記してあった。この本は高校の時に友達から薦められて読んだ本です。独特の不気味さがあり、いつのまにか夢中になって読む手が止まらなくなりました。

・「Good Luck」 アレックス・ロビラ∥著   54年ぶりに再会したマックスとジムだが、ジムは仕事も財産もすべて失い変わり果てていた。そんなジムにマックスが「魅惑の森」の物語を語りだす。この本は高校の図書館で表紙に惹かれて読んだ本です。表紙も内容もシンプルで胸にストンと入ってくる本でした。「運と幸運の違い」とは何か、大切なことを教えてくれる一冊です。 ・「ねことじいちゃん」①~⑤巻 ねこまき∥著   猫のタマと二人暮らしの大吉じいちゃんが繰り広げる、毎日が愛おしくなるコミック。最新巻がでると、必ず速攻で貸出中になります。イラストも内容もいやされる可愛いコミックです。私も猫が好きなので見てます!!


✿比内でもよろしくお願いします!

 皆さんもうお気づきだと思いますが、そうです、私はロシアが好きです。もともとハードボイルド系の本が好きなので、それにロシアが加わって上記のようになりました。あのロシアの独特の雰囲気が堪らなく好きなんですよ。ロシアが登場する小説はないかな~といつも探しています。でも、なかなか見つからないものです。なにかあれば、私に教えてください。 私が比内に異動してきて約6ヶ月になります。異動してきたばかりの時は、花矢図書館からの顔見知りの方が比内図書館に来たら私の顔を見て「次ここになったのか!」とよく驚かれました。面白かったです。最初は、本の場所も量も違うので覚えられるか不安でした。だんだんと覚えてきて今はだいぶ慣れましたが、まだ慣れないこともあります。ですが、図書館を利用して下さっている皆さんは、陽気で優しい人たちばかりで挨拶してくれたり気軽に話しかけてくれたりと、私は楽しい日々を過ごしています。まだ不慣れな点が多いですが、これからもよろしくお願いします。(比:仲)