図書館に行こうよ ―図書館職員の図書館的日常―      137  
     
   師走になりました  
     
   急に雪が降りだし、図書館の事務室からは雪文字の大文字がきれいに見えるようになりました。夏の猛暑で騒いだのがどこかに飛んでいき、「四季のある日本の風景」と喜んでいいのでしょうか。前のコラムで書いたように冬生まれなのに私は冬が好きな季節ではありませんが、この雪を心待ちにしている方々も多いのでしょうね。 今週初め、救急車の音が多く聞こえてきた日がありました。道路も凍っていて運転も慎重にならざるを得なかったのと、歩くのにも慎重に慎重を重ねて歩かなければいけない日でしたが、もしかして転倒した人が多かったのではないかと、2年前の自分を思い出してしまいました。皆さん十分にお気を付けください。


✿ 図書館は世界を救う

 ある司書の方の文章を引用させていただきました。続きを引用させていただくと「と、信じている。図書館だけが救うわけでもないことはもちろんだけれども、何事も、知ること、学ぶこと、そして考えることから始まるほかない。図書館なしで、どうしてそれができるというのだろうか。 図書館には人間のすべてがある。その愚かさも、醜さも。それを、その多様さのままに手渡すことのできる存在は、図書館をおいてない。だからこそ、図書館のきちんと選ばれた書棚は、人を謙虚にする。読み尽くすことのない、おびただしい本。そして、到底、本だけでは追いつかないことを、本を読む人間はみな知っている。それを知ることがまた、出発点であることも。」 彼の文で、図書館はその人(利用者)の「ものがたり」があるところ、という文章がありました。人の数だけの「ものがたり」があり、それぞれに意味が込められている。図書館の役割は大きいのだと思います。彼のいうような図書館になれたらと思い、引用させていただきました。


✿本の消毒機が設置されました

 市への寄付金によって購入していただきました。オーパック(本の検索機)の隣に設置されています。60秒で2冊の本の滅菌と消臭をします。図書館は多くの方が利用され、1冊の本をたくさんの方に読んでいただいております。絵本は子どもたちが自分で選ぶ楽しそうな姿も見られますが、時に床にぺたんと座り、絵本を床に置いて、ということも見受けられます。 閉架書庫にある本は、私も一度借りたことがありましたが、古すぎてにおいが気になり、読むこともなくすぐ返却してしまいました。また、先月仕事先で購入した古本を電車で読もうとしたところ、膝の上に広げただけで古本のにおいがして、すぐ閉じて持ち帰ってきました。それが設置された消毒機で改善されたのです。納品されたときに使用方法の説明用に使いましたが、なんと、においが気にならなくなりました。現在は何も気にならず読むことができます。 借りた本、借りようとしている本をご自分で使うことができます。扉は重くてお子さんが開けるにはきついので、保護者の方が使用するようにしていただければと思います。

✿申し訳ありませんでした

 図書館では、市民の皆さんに図書館に足を運んでいただきたいとの思いから、多目的室を会場に様々な事業を実施していますが、10月以降にぎやかすぎる事業があり、来館されている方に不快な思いをさせてしまったようでした。申し訳ありませんでした。今後は、音には十分配慮してまいりますので、事業の趣旨をご理解いただきご協力をいただきますよう、引き続きよろしくお願いいたします。(保)