図書館に行こうよ ―図書館職員の図書館的日常―      148  
     
  図書館と「三密」  
     
   新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、現在、新聞・雑誌コーナー、閲覧席(参考図書室含む)、ラウンジ、ロビーの座席数を減らして対応させていただいております。利用者の皆様には大変ご不便をかけていることと思いますが、ご理解とご協力をお願いいたします。  
 すっかり耳になじんだ感のある「三密」。密閉、密集、密接のことですが、「図書館って三密になることがあるの?」と疑問を持つかたもいらっしゃるかもしれません。答えは「(場合によっては)あります」。
 新聞・雑誌コーナー、閲覧席、ラウンジの利用が三密の状態と長時間滞在を招きやすいと判断しています。新聞、雑誌の閲覧は長時間になりやすいですし、閲覧席、ラウンジは学生さんが複数人で長時間勉強していることが多いです。ラウンジは席同士が近いうえ、本来、勉強の場所ではなく、おしゃべりと飲食の場所という位置づけですので、飛沫感染が心配されます。
 図書館では、マスク着用を呼びかける放送をする、アルコール消毒液を出入口に置く、出入口の扉を開放する、といった対策をとっています。栗盛記念図書館では本の消毒機もあります。三密を防ぐという利用制限はしばらく続くと思いますが、健康を守るためにご協力をお願いします。


✿最近、人気の分野

 かわりといっては何ですが、5月末まで貸出冊数を無制限、貸出期間を3週間としています。外出の回数を抑え、この機会に読書を!という意味もあります。  
 これを始めた3月以降、大幅に貸出回数の増えた分野があります。統計によるものではありませんが、児童書の図鑑や学習漫画の貸出が増えました。小中学校の休校が大きく影響したのかもしれません。  
 学習漫画は歴史や伝記、古典の物語を題材にしたものや、「ひみつシリーズ」に代表される、日常の秘密を解説するものがたくさん刊行されています。アニメのキャラクターを使ったものは、特に目を引くようです。とっつきやすいので、読書の入口には適していると思います。  
 歴史や古典を漫画化したものは大人向けにもあります。最近では哲学書やビジネス書を漫画で解説したものも増えてきました。ちなみに、大館市内で漫画(コミックス)が多いのは比内図書館、コミックエッセイが多いのは田代図書館です。


✿新しい雑誌のお知らせ  

 読書は衣食住ほどには必要不可欠でもなければ、緊急に必要なものでもないですが、あれば心の栄養になります。うがい手洗いを丁寧にして、おいしいものを食べて、おもしろい本をかたわらに置いてよく眠る。これが一般の人にできるコロナ対策ではないかなあと思います。  
 最後にお知らせですが、栗盛記念図書館と田代図書館で定期購読していた雑誌の「CHANT(チャント)」が4月号で休刊になりました。それに伴い、栗盛では新たに「レタスクラブ」、田代では「Mart(マート)」の購読を始めました。どちらも生活情報系です。また、同じく栗盛では「俳句界」の受け入れが4月で終了しました。  
 小中学生向けでは、JAXA(ジャクサ=宇宙航空研究開発機構)が発行している「宇宙(そら)のとびら」の受け入れも始めました。栗盛の多目的室の雑誌コーナーに置いています。こちらは貸出していませんので、館内でご覧ください。(栗盛・田村)