図書館に行こうよ ―図書館職員の図書館的日常―      153  
     
  2020特別な夏  
     
    皆さん、厳しい暑さが続く毎日、いかがお過ごしでしょうか。特に、梅雨明け宣言のなかった今年に関してはただ厳しいというのではなく、世界規模でもたらされている局地的な大雨や洪水、そして何と言っても未だ収まる気配のない新型コロナウイルスによる感染症拡大と、私たちが今まで経験したことがない、まさか経験するとは思ってもいなかった『新たな夏』を迎えております。
 今年のお盆も今までとは違い、家族・親戚の帰省もなし、ところによっては僧侶による墓前での読経も行われない等、当たり前の日常がことごとく変わっていく様についていくのがやっとの様な状態です。
  しかしながら、私たちは全ての歩みを止めるわけにはいきません。大館市立図書館でも、その都度新しい方法を取り入れながら感染症予防対策に努め、安心して皆様に読書環境を提供できるよう日々奮闘しておりますので、皆様も十分に予防対策を講じながら図書館に足を運んでいただければ幸いです。そして、たくさんの本たちと出合い、このモヤモヤした気持ちを吹きとばして心の栄養を満タンにしていただければと思います。  

✿昔の夏休み
 ということで、話はガラッと変わりますが、今はまさに夏休み。ふと自分が子どもだった頃の夏休みを思い出すと、何と言っても毎年テレビでやっていた『怪談・心霊特集』を観るのが恒例行事でした。まさに夏の風物詩だったのです。当時は、今と違って日本の怪談話がメインでしたが、今の子どもたちは日本の怪談話を知っているのでしょうか?外国の話と違い、やはり日本の怪談はリアルに感じられ、心の底から恐怖に震えたのを思い出します。
 ということで、ぜひちょっと怖い話の本を読んでみませんか?
◆『誰も知らなかった本当はこわい日本の童謡』日本の童謡研究会/著
「通りゃんせ」や「サッちゃん」、「かごめかごめ」等、童謡に秘められた怖いお話がたくさん書かれています。暑い夏に涼しくなること受け合いです。
◆『とうほく妖怪図鑑』山口敏太郎/著
 東北各県にまつわる妖怪の話がたくさん書かれており、秋田県からは稲川町「秋田のぬらりひょん」というお話も載っています。なんとこのお話、菅江真澄が自身の著書「雪の出羽路」の中で、このぬらりひょんの記録を残しているのです。菅江真澄と妖怪ぬらりひょん…詳しく知りたい方は、ぜひ読んでみてください。

✿その他、お薦めの一冊
 毎日暑い!どうにかして!と思っているのは私だけではないと思います。そんな時は、おばあちゃんの知恵袋に頼ってみるのはいかがでしょうか?
◆『エアコンがなくでも大丈夫 夏を涼しく!おばあちゃんの知恵袋』NPO法人おばあちゃんの知恵袋の会/著
エアコンがなくても「涼しく暮らす」知恵や、「夏バテを防ぐ」知恵など、様々なおばあちゃんの知恵が満載です。楽しくエコな生活、してみませんか?経験と実績に裏付けされたおばあちゃんの知恵袋、あなどれません。
◆『ナコさんちの頑張らない家事』ナコ/著
一家4人で暮らすナコさん家の、決して頑張りすぎず楽しみながら生活できる家事の方法や気持ちの持ち方等について、マンガで分かりやすく描かれています。毎日休むことなく家事を頑張っているお母さん方にぜひ読んでほしい一冊です。本当、頑張りすぎなくても良いんです!
◆『DIY基本テクニック百科』(株)学研プラス/発行
世のお父さんたち!夏休みは子どもと一緒にDIY、始めてみませんか?この本では、各工具の使い方やコツ等、写真をふんだんに使い棚づくりやウッドデッキなど、様々な作り方が掲載されています。もちろん、コツを覚えるまでは大変な部分もあると思いますが、お父さんの休日の趣味としてもお薦めの一冊です。
  この他にも、図書館にはまだまだお薦めの本が数えきれないほどたくさんあります。なんとなく立ち寄った書架の中から、運命の一冊に出会えるかもしれません。当館には本の消毒器もございますので、ぜひお気軽にお立ち寄りいただき、心豊かな読書ライフをお楽しみください。

✿『大館市読書感想文コンクール』作品募集中!
 大館市立栗盛記念図書館では、ただいま読書感想文「高校生の部」「一般の部」の作品を募集中です。応募資格は、高校生以上の大館市民、または大館市に縁のある方。文字数は2000字程度で原稿用紙5枚分です。募集期間は9月15日(火)当日消印有効となります。その他、詳細につきましては大館市立栗盛記念図書館0186-42-2525までお問い合わせください。皆様のご応募、お待ちしております。(工)