図書館に行こうよ ―図書館職員の図書館的日常―      160  
     
  秋は足早に過ぎ、冬到来。  
     
   今更ですが、みなさんの読書の秋は充実していたでしょうか?季節の変化は、十五夜や七五三のように、毎年恒例イベントがあることでも何月だなとか、秋だなぁ、というように感じるのだと気づきました。秋はやっぱりきりたんぽまつり!は、いつもの形では中止となりおいしい食べ物に出会う機会が減ってしまい残念でした。とはいえ、おいしいもの情報は欠かしませんよ。秋田県の新しいお米の名前も決定し、「サキホコレ」、食べられる日が待ち遠しいです!

✿おなかも満たし
  今年は残念ながら中止となってしまいましたが、例年は比内芸術文化祭が終わると、冬が来るなあと覚悟します。中止とはいえ、比内公民館では、サークルの作品展示、ミニコンサートなどもあり、芸術の秋でした。比内図書館の先月のテーマ展示は、ほぼ毎年「○○の秋」、今年は「アートの秋」としていましたが、実は、毎年、小さく書いています…、「裏テーマは食欲の秋」と!知的な秋にあこがれますが、料理もアートの一部。ということにして、今年は「料理レシピ本大賞」の受賞本を展示しました。大賞に選ばれた『リュウジ式悪魔のレシピ』リュウジ∥著、この本、サブタイトルが「ひと口で人間をダメにするウマさ!」、著者は「悪魔的においしいのにとんでもなく実用的!」を目指しましたという本だそうです。お菓子部門の大賞『魔法のてぬきおやつ』てぬキッチン∥著 なんと全レシピ、オーブン不要!できるだけラクに、少ない材料で、失敗せずにおいしく作れて、コスパもいい。おうち時間が増えたいま、おやつを作ること・食べることは、きっと気持ちも豊かにしてくれます。そして、これからの季節にピッタリ、料理部門の入賞作『朝10分でできるスープ弁当』有賀 薫∥著 スープをお弁当に持っていきましょうという提案だそうです。一生懸命働いてお昼のランチにあったかい汁物、嬉しいですよね。

✿心も満たす
 以前のコラムで「相互貸借」の紹介がありましたが、その相互貸借の一環で、秋田県立図書館には県内の公立図書館・公民館図書室にセットを組んで資料を一定期間貸出するシステムがあります。テーマごとに35冊くらいのセットがあり、希望のセットを申し込み、調整の上(よその図書館と希望が重なると早い者勝ちだったり)借りられます。各図書館がテーマ展示に使ったり、自館に足りない分野の補強にしたりと、「健康づくり」、「子育て応援」「シニアライフ応援」「ノンフィクション」「雑学」等々日々の生活に役立つ実用本にするか?読み物のほうがいいのか?いつも悩みます。たまには、と選んだ「哲学入門」「心理学入門」はどれほど借り手がいるのか少々不安でしたが意外に人気があって、潜在的なニーズの発見ができました!比内図書館では、現在、2つのセットを借り受けております。
 1つ目が「図書館ロードショー(洋画編)」、「スターウォーズ」から「アメコミ」「SF」「ゾンビ」などのコアな内容から「ハリー・ポッター」「ディズニー」まで分厚い写真満載の本が揃っています!
  2つ目は、「日本を歩く(世界遺産)」こちらは、旅行の参考によいのでは?と思ったのですが…。 まだまだ借りたことのないテーマのセットがありますので、お楽しみに!

✿師走を迎える
  12月のテーマを「総決算」と考えていたのですが、もうすでに何があったのか…、あれ?そんな時は、タイムリーな内容で作られている「雑誌」を頼りに、今年の、追悼、人気、流行、ランキング、受賞作、もうすぐ発表される2020年のベストセラーなどで、今年を振り返ります。1年間の整理整頓をどうぞ。(比内:岸)