図書館に行こうよ ―図書館職員の図書館的日常―      168  
     
  お世話になりました。  
     
   最近、ぽかぽかと暖かくなってきましたね。だんだんと桜の季節が近づいてきたのと同時に、出会いと別れの季節も近づいてきました。春は楽しい季節でもありますが、不安と涙の季節でもありますね。そして、新生活へのスタートを始める季節でもあります。私も4月からお祖母ちゃん家に引っ越します。

✿読書って楽しい
 同じ読書好きの友人と自分がおもしろいと思った本を紹介しあったり、おすすめの本を教えてもらったりするのは楽しいですよね。何かおもしろい本はないか、気になっている本を買いに本屋さんに行くのも楽しいです。あんまり夢中になり過ぎてこの前、本屋さんに3時間滞在していました。時計を見て、ビックリしましたよ。最近、読書記録をつけているのですが、かつて読んだ本も記録しているのと現在も読書している本とで記録スピードが追い付かないのが悩みです。もう、半分諦めています。
 先日、いつも通り図書館で仕事をしていたら、以前対応させていただいた利用者さんからお手紙をいただきました。SNSなどでよく「お客様からお手紙をいただき~。」という投稿はよく見かけますが、まさか自分がいただけるとは思っていなかったのでもの凄く嬉しいです!!特に元気や調子が良くないときに読むと「よし、今日も頑張ろう!!」という気持ちになれるので、もう私にとってはお守りです。お手紙を書いてくださった方、本当にありがとうございます。

✿私が好きな本
・「Good Luck」アレックス・ロビラ∥著
 公園のベンチで54年ぶりに再会したマックスとジム。仕事も財産も全て失い果てたジムに、マックスは「魅惑の森」の物語を語る。   私が高校生の時に表紙に惹かれて手にした本で、初めてちゃんと最初から最後まで読んだ本です。シンプルで読みやすい本なので、読書が初めての人におすすめの本です。
・「100歳の少年と12通の手紙」エリック・エマニュエル・シュミット∥著
 10歳で余命が12日と宣告されたオスカー。1日を10年と考えて生きて、神様に1日1通の手紙を書くと決めたとき、少年の新しい人生が始まった。
 これも私が高校生の時に見た目に惹かれて読んだ本で、この本は2009年に映画化されました。機会があれば読んでみてください。これも読書が初めての人におすすめの本です。
・「ミトロヒン文書KGB(ソ連)・工作の近現代史」江崎道朗∥監修
 ロシア革命からソ連崩壊に至るソ連諜報機関の対外工作を描き出す重要史料「ミトロヒン文書」。 ヴェノナ文書に並ぶ戦後最大の防諜情報といわれ、亡命したKGB職員が10年をかけて命がけで書いた「ミトロヒン文書」。
 これはもう、最高でしたね。読んでいて「うわぁ、ソ連強い、最高。」となり、KGBが日本に行った対日工作も紹介されていて「もしかしてこの国、相当ヤバいんじゃ...。」と心配になりました。結構人気の本だったので、買うのに困り、最終的にメルカリで買いましたね。
・「チャイルド44 上・下」シリーズ3部作 トム・ロブ・スミス∥著
 スターリン体制下のソ連。国家保安省の敏腕捜査官レオ・デミドフは、あるスパイ容疑者の拘束に成功する。だが、この機に乗じた狡猾な副官の計略にはまり、妻ともども片田舎の民警へと追放される。そこで発見された惨殺体の状況は、かつて彼が事故と遺族に説得した少年の遺体に酷似していた.....。
 このシリーズは読む前から「あぁ、これ絶対おもしろい。」となりましたね。おもしろすぎて読み終わったその日に、本屋さんに行ってシリーズ全部買いました。シリーズの第1部であるこの本は海外で映画化されたようです。

✿ロシアが大好きな私
 好きな本あと5冊くらいあったんですけど、全部ロシアが舞台の作品だったので流石にと思い、2冊にしておきました。最近気になっている本もロシアが舞台なのですが、この本が中々に人気らしく手に入らなくて困っています。できれば、2021年のうちには読みたいですね。
 最後になりますが、私は今月いっぱいでこのお仕事を退職させていただくことになりました。不慣れな部分がたくさんあり、利用者のみなさんには数えきれないくらいのご迷惑をおかけしたかと思いますが、みなさんと出会えたことを嬉しく思っています。せっかく顔を覚え、親しくしてくださった方々、大変お世話になりました。また、どこかでお会いしましょう、今までありがとうございました。 (比・仲)