図書館に行こうよ ―図書館職員の図書館的日常―      184  
     
  冬の足音が聞こえ  
     
   グッと気温が下がり、彩り豊かに目を楽しませてくれた木々の葉もはらはらと散ってしまいました。来月から始まる大館シャイニングストリートの準備を見かけました。葉がない方がいいだろうと、この通りばかりは早く落葉が終わればいい、など勝手なことを思ってしまいました。今年も、車で点灯の時間に通りかかれるようにして、一面がぱっと明るくなる瞬間を楽しみたいと企んでいます。

✿だんだんと、明るく
  今年は2年ぶりに行われた、比内公民館の芸文祭に合わせ、比内図書館では、図書館まつりを行うことができました。雑誌プレゼント、絵本の特別展示、工作体験を行いましたが、たくさんの方に来館・参加していただきました、ありがとうございました。今回の工作体験のしおり作りは、製作時間短縮のため、材料はマスキングテープのみでしたが、すてきなデザインを次々目撃!写真を撮らせてもらえば良かったです。

✿本に挟むもの
  その、本のしおりにはどのようなものをお使いでしょう。スピン(本の背表紙の上部についている平織りのひも)もあれば便利ですが、貸出の際にお渡しする貸出票(通称:レシート)でしょうか?図書館に返却される本の中からは、実にさまざまなものが出てきます。一番多いのは「しおり」ですが、しおり代わりの、チラシ、買い物のリスト、レシート、はがき、映画や美術展、観光地のチケットの半券、折り紙、一筆箋、メモ書き等々を発見することがあります。もちろん、カウンターにてチェックをしていますが、紙のものは特に紛れ込みやすいので、すぐには発見できない場合もあります。次に読む方のためにも、どうぞ図書館に本をお返しの際には、取り忘れにご注意をお願いいたします。

✿助走が必要ですよね
  毎年、寒くなると手芸熱が上がり始め、その時の手芸の流行に乗り図書館で購入した本を一通り、合間をみて借りまして、消しゴムはんこ、切り紙、折り紙、フェルト工作などを作ってみます。図書館内の装飾にも活用しますが、作るだけですぐに飽きてしまい書庫の肥やしになっています。せめて、「この本を見て作りました」コーナーでも作って活用しなくてはいけませんね。
  そんな飽き性も、仕事ではきちんと、季節もの、定期的に出版されるような本などは忘れないよう、新しいカレンダーにメモをします。しかし思いもよらず、年賀状対策にと毎年チェックしていた「~年のゆる文字年賀状」シリーズは干支半分で残念ながら終了。代わりに『筆ペンで書くゆる文字季節のあいさつ』(宇田川一美∥著)が入荷しました。十二支の年賀状と気持ちを届けるはがきが一年中使えます、とありました。来年のトラさんもばっちりです。徐々に、人に会ったり、おでかけする機会も増えているようですが、お久しぶりのあいさつをゆるっと気軽に手書きで、お便り・年賀状などからはじめてみるのもおすすめです。(比内:岸)

✿本に挟むもの
  古本市に通うのがお好きな方の講義を聴く機会がありました。本は、紙類を挟みやすい、様々なものが挟んだままで売られているそうです。返却時にあるというはがきは未使用のものでは何のプライバシーもありませんが、届いたかはがきであればプライバシー丸出しです。著名な方からのものであればそれは「お得感」があるかもしれません。
  図書館の本は古本として出回ることは基本的にはありませんが、ご自分で購入した本を古本として出すことはあるかもしれません。古本とは平安時代から昨日までに出版されたもの、人の手を一度経て、それがいろいろな形で市場に流れたもの、という定義のようなものがあるようです。
  返却されたものがプライバシー丸出しにならないよう、古本として出すものもそうならないように十分にお気を付けいただければと思います。(保)

✿調べるって楽しい!百科事典を使ってみよう
 最後に、栗盛記念図書館を会場にした12月18日(土)のイベントです。タイトルは「調べるって楽しい! 大館・秋田の?(はてな)を解決する体験活動」です。対象は大館市内の小学5・6年生です。
 とかく面倒な調べものですがここではあえて紙の事典を使います、ちょうど第3版が出版されたばかりの、小中学生向け百科事典『ポプラディア』です。
 「調べるって楽しい!」と銘打っていますが、「調べる」ことが「楽しい」かと聞かれると、いかがでしょうか。ポプラディアの第3版は、ページをめくっていくこと、調べていくことが楽しくなるように、そして遊び感覚で楽しんで調べて、そのあとに「知識」「学び」がついてくるように作られたそうです。  大館・秋田の?(はてな)という身近なものを題材にして、百科事典の利用の仕方を覚えて、ぜひ百科事典を情報検索ツールのひとつに加えてほしいなあと思います。みなさんの参加をお待ちしています。今後の調べ学習にも役立ちますよ。(栗盛:真)