図書館に行こうよ ―図書館職員の図書館的日常―      185
 
     
  調べ物してみませんか  
     
   12月12日は「漢字の日」なのだそうです。この日に合わせて、毎年「今年の漢字」が発表されます(今年は13日)。京都清水寺の舞台でその年を表す漢字を大きな筆で書いているところがニュースで流れますよね。図書館にも毎年『「今年の漢字」応募用紙』が届きます。この用紙を見ると、今年何があったかしら、あら去年の漢字はなんだっけといろいろ振り返りますが、なかなか思い出せないことばかりです。ちなみに2020年の漢字は「密」でした。
 1995年から始まった「今年の漢字」ですが、その年は「震」でした。阪神淡路大震災や新興宗教団体による事件で揺れた一年でした。2011年は「絆」が選ばれました。一番多く選ばれている漢字が「金」の3回(2000年シドニー五輪、2012年ロンドン五輪・金環日食、2016年リオデジャネイロ五輪)です。漢字一文字だけでもその年に何が起きたのかが分かるものです。今年の漢字は何が選ばれるのでしょうか。
 さて、突然ですがここで問題です。大館市にある4つの図書館を漢字でお書きください。
  正解は、大館市立「栗盛記念図書館」「花矢図書館」「比内図書館」「田代図書館」です。書けましたでしょうか。間違えやすいのが栗盛記念図書館です。『盛』の字を『森』と書かれていることが時々あります。これはパソコンでは変換を間違えたのだな、と思いますが、ごくまれに、『栗』が『粟』になっていることがあります。『くり』とパソコンで打っても『粟』と変換できませんので、『あわもりとしょかん』と読んでいらっしゃるのですね。特に印象に残っているのが『大館市立粟盛記念館』です。この名称だと、南の島のお酒の記念館みたいだな~と笑ってしまいました。

✿辞書のよさ
 漢字のことを考えていたら、ここしばらく漢和辞典を開いていないことに気づきました。久しぶりに手に取って一番感じたのが、字が小さい、でした。見慣れているとそうは感じないのでしょうが、細かな文字が見えにくくなってきたお年頃。これも辞書を活用していない表れだなぁと実感しました。今はパソコンで文字を打つことが多くなり、漢字も機械が自動で変換してくれます。文字を書くこと、分からない字を調べることから遠ざかっていることに今さらながら反省しました。今は電子辞書という便利なものがありますが、字が小さくても、ほかの言葉に寄り道しすぎて何を調べていたのか忘れてしまっても紙の辞書は手放せません。
 辞書というと前回のコラムでもお知らせしましたが、来週18日(土)10時から小学5・6年生を対象に「調べるって楽しい!大館・秋田の?(はてな)を解決する体験活動」が栗盛記念図書館であります。百科事典を使って調べるって難しそう…いえいえ、そんなことはありません。ポプラディアを使って楽しみながら大館市や秋田県のことを調べようというものです。ポプラディアのキャラクターひゃっか王や十賢人がみなさんをお待ちしていますよ。

✿お知らせです
 28日(火)10時より栗盛記念図書館多目的室でおはなしの森の皆さんによる「ふゆやすみおはなし会」を開催します。今回は冬にまつわるおはなし会です。絵本だけでなく、ペープサートによるおはなしもあります。寒い冬もあたたかくなれるおはなし会です。
 そして、年が明けまして1月7日(金)13時30分からは「高校生の読み聞かせ会」があります。大館鳳鳴、国際情報、大館桂桜の3高校の図書委員によるおはなし会は、毎年工夫をこらしたもので、子どもたちにも大好評です。どちらも絵本を中心としたおはなし会ですが、どなたでも見ることができますので、どうぞお気軽にご参加ください。
  次の日の8日(土)14時よりほくしか鹿鳴ホールの展示室にて、ティラノシリーズでおなじみの絵本作家宮西達也先生の講演会があります。対象は秋田県内在住の小学生以上の方です。こちらは事前申し込みが必要ですので、栗盛記念図書館にお電話(42-2525)にてお申し込みください。
  大館市立図書館は、12月28日(火)は5時閉館となります。また、年末年始は12月29日から1月3日まで休館させていただきます。それに伴い、12月15日から28日まで貸出期間を3週間に延長いたします。年末年始のひとときを読書でお過ごしください。                  (栗盛 くま)