図書館に行こうよ ―図書館職員の図書館的日常―      190
 
     
  読書で心の換気を  
     
   光陰矢の如しと言いますが、今年の四月で図書館員としての一年目が早くも終わろうとしています。環境には慣れてきたものの毎日反省点の山積みで、今年こそは基盤をしっかり固めていきたいと思います。業務一つ一つ、お客様お一人お一人への対応から常に新たな気づきを得ることを念頭に置いて、臨機応変な対応に報連相、そして笑顔と気遣いを忘れないように二年目もカウンターに立たせて頂きます。よろしくお願いします!  

✿本がつなぐ交流の輪
 去年の十一月、栗盛記念図書館で行われたビブリオバトルに職員代表として参加しました。絵本というと普段はどちらかといえば児童の皆さんとの交流が多いので、高校生や大人の皆さんが、自分自身あるいは誰かの視点に立って選んだ絵本を知る貴重な経験になりました。ビブリオバトルについてはある程度の概要は知っていたのですが参加自体は初めてだったので、不安と好奇心を両脇に抱えながらおっかなびっくり臨ませて頂きました。当日、どんな時に読みたいか、自分がこの本に惹かれたポイントはどこか、見かけたら立ち止まってつい捲りたくなってしまう表紙など「その本にしかない魅力」を丁寧かつキャッチーに紹介する参加者の皆さんの熱意に圧倒され、私自身も一人の観客としてとても楽しませて頂きました。またプレゼン時間の五分間が思った以上にシビアで、大好きな本の魅力を充分に伝えきれなかった実感が残りとても悔しかったのですが、観客席も含めて参加者全体で温かい雰囲気の中無事やり遂げることが出来ました。オススメしたい本だけはまだまだたくさんあるので、もしまた参加する機会がありましたら是非リベンジしたいと思います!

✿冬こそ身体のメンテナンス!
  年々雪の勢いが増してくる冬期間、皆さんいかがお過ごしでしょうか。年末年始は暖房の効いたポカポカな室内で寛ぎたかったのに、やってくるのはサンタさんでもお年玉でもなく雪掻きの毎日でした。そんな溜まった疲れや冷えた身体のメンテナンスにちょうどいい本を何冊か紹介したいと思います。
・「血管を強くする23の習慣」(桑島巌/著)
 健康の九割は「血管年齢」で決まるってご存じですか?冬場は室内外の寒暖差などで血圧が不安定な時期。病気に負けない身体を作るために、食習慣やこわ~いリスクまで一度おさらいしてみませんか?
・「女ひとり温泉をサイコーにする53の方法」(永井千晴/著)
 冬のご褒美といったら温泉!しかしコロナ禍の今、なかなか大人数での外出は気が引けますよね。たまには一人でマイペースに、もしくはいつかみんなで旅行した時のための下見に…希望に応じたオススメ温泉のチャートも掲載されています。著者の一温泉客としての素朴な感想も面白く、専門的な用語も少ないので気楽に読める一冊です。
  その他おうちで出来るストレッチ本や冷え性対策にも時短にも繋がるレシピ本など、冬場オススメしたい本を各館取り揃えております。寒くて外に出られない日のおともに一冊、いかがですか?

✿七転八倒十五起き
 七転八倒、なかなか終息の見通しが立たない新型コロナウイルス…。オミクロン株の感染力も相俟って、これまで落ち着いていた秋田県内でも感染者数三桁の報告が続いています。何かと不便の多い今日この頃ですが、この状況が一日も早く解消され平穏な日々が取り戻せるよう心から願っております。
  そんな中で話題となっているのがおうち時間を利用した「趣味活」、つまり趣味の満喫や開拓ですね!しかし今まで忙しくて出来なかった分野、興味はあるけど重い腰が上がらない分野、そしてコロナ終息後に思いっきり楽しみたい分野…いざ始めようとするとやりたいことが多すぎて結局考え疲れてしまう方もいらっしゃると思います。そういう皆さんは、実行に移る前に一旦効率を整理してみてはいかがでしょうか。
  人はその行動への理解力、つまり視野を広げないまま片手間に続けているとやりがいが見出せず興味がだんだんと薄れていってしまいます。その背中を押す「トリセツ」として、図書館の案内や本をご利用してみませんか?目ぼしいテーマが決まっていない場合でも、各館趣向を凝らしたテーマ展示コーナーも設営しておりますので、お立ち寄りの際は是非覗いてみて下さい。最近は動画サイト等でも一般の方からプロの方までわかりやすい講座をたくさん投稿されているので、気軽さなら勿論そちらもオススメです。
  「やってみたい」から「やってみよう」への第一歩となるキッカケとして、提供する一冊一頁が皆さんの気分転換に繋がれば幸いです。 (花矢・麻)