図書館に行こうよ ―図書館職員の図書館的日常―      195
 
     
  蚯蚓出(みみず/いずる)  
     
   日本は四季がはっきりしている国と言われています。大館も四季折々の美しい風景を見せてくれます。
 春。白い雪がとけてまず顔を出すのが淡い緑色のばっきゃ(ふきのとう)。それから黄色いスイセンにタンポポ、レンギョウが咲き、ピンクの桜が春の華やかさを一層引き立てます。
 夏。田んぼも山々も緑濃く、上を見上げると真っ青な空と真っ白な雲。北国大館も真夏日だけでなく猛暑日まで味わわせてくれます。
 秋。黄金色にゆれる稲穂に、赤や黄色に染まった山々。これから来る厳しい冬の前に美しいひと時をもたらしてくれます。
 そして冬。雪が全てのものを白くしてしまいますが、雪が降り積もった遠くの山々の水墨画のような景色が好きだったりします。
 このように一年は春夏秋冬を繰り返していますが、12か月を24の季節に分けたものが二十四節季です。立春から始まり大寒でしめくくります。漢字検定の問題に「二十四節季を漢字で書き、並べ替えなさい」というのがありました。天気予報やカレンダーで見ているはずなのにいざとなると分からないものです。正解は、「立春、雨水、啓蟄、春分、清明、穀雨、立夏、小満、芒種、夏至、小暑、大暑、立秋、処暑、白露、秋分、寒露、霜降、立冬、小雪、大雪、夏至、小寒、大寒」です。立春や夏至などは馴染みがりますが、芒種などは漢字が頭に浮かびません。まして順番となるとお手上げです。
 この二十四節季をさらに細かく分けたのが七十二候です。一年を72に分けると5日で季節が変わることになります。ちなみにタイトルの「蚯蚓出」は「みみず/いずる」と読み、5月11日から15日にあたります。5月は他に「竹笋生(たけのこ/しょうず)」や「紅花栄(べにばな/さく)」などがあります。日本語の豊かさ、美しさを感じることができます。また、5日ごとに季節の移り変わりを敏感に感じ取った、昔の人の細やかな感性を見習いたいです。

✿季節に合わせてお届けします

 市立図書館では、季節やその月に合わせたテーマを決めて、本を展示しています。ちなみに5月のテーマ図書(大人向け)は、栗盛記念図書館「エコクラフト 大人の工作」、花矢図書館「手紙」、比内図書館「身体をうごかす」、田代図書館「園芸を楽しもう!」です。各図書館とも工夫を凝らしたテーマを設定していますが、時期によっては同じテーマになることもあります。そんな時でも、各図書館にしか持っていない本や図書館員おすすめの本が紹介されています。テーマコーナー巡りをしてみるのも楽しいものですよ。

✿ビンゴしています

 栗盛記念図書館では、小学生以下のお子様を対象に『図書館でビンゴ』を開催中です。ビンゴカードをもらって、マス目のテーマにあった図書館の本を読みます。カードに本のタイトルと日付を書きます。3ビンゴをそろえると素敵なプレゼントが、さらにがんばってコンプリートするともっといいことが待っている楽しいビンゴです。5月22日(日)まで栗盛記念図書館カウンターで用紙を配布しております。プレゼントの引き換えは、5月31日(火)まで行っております。図書館の本を読んでビンゴに挑戦してみてください。
 新型コロナウイルスの感染拡大で様々な行事を休んでおりましたが、状況を見ながら順次再開していく予定です。どうぞ市立図書館へお気軽に足をお運びください。(栗盛 くま)