図書館に行こうよ ―図書館職員の図書館的日常―      203
 
     
  数字でみる図書館  
     
   図書館は本や雑誌、新聞を扱っているので、『文字』を思い浮かべるのではないでしょうか。今回は、図書館に関する数字のあれこれを紐解いていきたいと思います。

✿図書館と数字

 大館市には、栗盛記念・花矢・比内・田代の4つの図書館と移動図書館車おおとり号1台があります。

栗盛記念図書館は、1901(明治34)年に秋田県北秋田郡立図書館として創立されました。秋田県としては、2番目に歴史のある図書館です。その後1953(昭和28)年に栗盛教育団から敷地や蔵書の寄贈を受けて「大館市立栗盛記念図書館」となりました。1983(昭和58)年に現在の建物に改築し、「大館市立中央図書館」と改称しました。2001(平成13)年には創立100周年を迎えました。そして、2017(平成29)年に多目的室や先人顕彰コーナーが増築され、松下村塾も移築されました。名称も「大館市立栗盛記念図書館」となりました。

移動図書館車「おおとり号」は1981(昭和56)年から運行が始まり、1996(平成8)年に2代目おおとり号が、2010(平成22)年から現在の3代目おおとり号が走っています。県内で移動図書館車があるのは、鹿角市十和田図書館と秋田市明徳館と八峰町図書館の計4館です。おおとり号は約2,500冊の本を乗せて市内42ステーションを回り皆さまに本をお届けしています。

花矢図書館は1933(昭和8)年に花岡町立図書館として創立されました。1985(昭和60)年に花岡出張所に移転し2004(平成16)年4月に出張所が老朽化して一時閉館しましたが、2005(平成17)年11月に再開しました。

比内図書館は1981(昭和56)年に比内町公民館内に図書室を設置しました。2009(平成21)年に公民館が改築され、大館市では一番新しい建物の図書館となっています。

田代図書館は1977(昭和52)年公民館図書室と開設され、その3年後田代町立図書館として現在の建物で開館しました。田代図書館は1階が子ども向けの本、2階が大人向けの本となっています。

✿本と数字

 次に本にまつわる数字についてです。図書館の背表紙に数字とカタカナが書かれたシールが貼られています。この数字は『分類番号』というもので、図書館員にとってとても大切なものです。この数字で、本がどこにあるのかを示しています。例えば国語辞典をみてみましょう。『813』のラベルが貼られています。最初の『8』は言語を表しています。次の『1』は日本語、最後の『3』は辞典を意味しています。最後の数字が『6』だと手紙の書き方、『8』は方言という具合に細かくわかれています。

 図書館の本にはもう一枚シールが貼られています。本の情報が入っているバーコードラベルです。本の情報の中で見るべき数字は、大きさとページ数です。特に絵本や料理本は大きさが重要です。大きいのか、横長なのか、また、ページ数も厚いのか薄いのかで本を探すときの目安になります。数字は本にとって重要な役割を持っています。

 小学生の見学の時に必ずされる質問に『図書館には何冊の本があるのですか?』があります。令和4年7月31日現在で、栗盛記念図書館120,239冊、おおとり号17,443冊、花矢図書館13,839冊、比内図書館34,853冊、田代図書館47,778冊、合計234,152冊の本があります。

ここでいつも問題を出します。『一日に1冊ずつ本を読むと何年かかるでしょうか?』。23万冊を365日で割ってみてください。なんと600年以上もかかるのです。重複している本もありますが、これだけの財産を大館市は持っているのです。この財産はどなたでも活用できます。どんどんご利用ください。

✿お知らせです

 9月18日(日)10時から「読み聞かせにチャレンジ!ドキドキ発表会」が栗盛記念図書館多目的室で行われます。7月と8月の3回にわたって練習を重ねてきた子どもたちによる、絵本の読み聞かせ発表会です。どのように絵本を読んでくれるのかとても楽しみです。どなたでもご覧いただけますので、ぜひご来場ください。(栗盛 くま)