図書館に行こうよ ―図書館職員の図書館的日常―      246
 
     
  雨は降っても降らなくても。  
     
 

 毎日暑いあつい6月から、いよいよ「夏本番」の7月を迎えようとしています。先日ようやく一雨来ましたが、ほんとうに雨はどこに行ってしまったのでしょう。ほとんど雨らしい日がなかったのでスポーツや花々の屋外イベント開催にはよかったのですが…。畑や庭の植物たちのためにも、ここ秋田ではちょうどいい梅雨であることを願わずにいられません。そんな自分の予定に合わせていつでも気になって一喜一憂してしまう、お天気関連の本をご紹介したいと思います。


夏の雲といえばの絵本

 ちょっと早いですが、『にゅうどうぐも』野坂  勇作∥さく 根本  順吉∥監修

 夏休み、外で元気に遊ぶ子どもたちの上には、青空にポッカリ白い綿雲。やがて、ムクムクと大きくなり入道雲になりました。入道雲が近づいてくると、生温かい風が吹き、さらに近づいてくると冷たい風が吹き下ろし、あたりには雷鳴が。そして落雷と土砂降りの雨です。そして、雨が過ぎ去ると晴れ渡った空にきれいな虹が…。ドラマチックな雲の一生を迫力いっぱいに描き、子どもを気象の世界へ誘う、お天気観察入門絵本です。


✿すごすぎる?「空」の児童書

 すごすぎる天気の図鑑 空のふしぎがすべてわかる!』荒木  健太郎∥著 KADOKAWA

 空や雲、天気は、とても身近な存在ですが、実は知らないことだらけ。空を見上げるとそこにある「雲」も子どものころには「雲に乗ってみたいな」なんて思ったこともあったけれど。雲の正体って何?など空にまつわる疑問を映画やドラマの気象監修者でもある著者が、一気にとっておきのネタとして教えてくれています。こちらはシリーズ化もされていますよ。


雨の晴れ間のお散歩に

 『散歩が楽しくなる空の手帳』森田  正光∥監修 東京書籍

 知識もいいけど、思わずへぇ~とうなってしまう身近な「空」や「雲」「天気」にまつわる、四季折々のなるほど雑学を美しい写真と共に紹介してくれる一冊です。たとえば“スコール”ってじつは雨のことじゃなくて強風のことだった!とか誰かに話したくなる空ネタがたっぷり気軽に読めるようになっています。空・天気にまつわることわざも紹介されています、そしてこんな本もご紹介します、『天気のことわざは本当に当たるのか考えてみた』(ベレ出版) 猪熊  隆之∥著 では、著者の方が独断だそうですが、信頼度を検証しています。我が家でたびたび話題にしていた「ネコが顔を洗うと雨」は残念ながら、確率は5段階で1だそうです。

 今回は、「空・天気」をテーマに本をご紹介しましたが、来月7月の栗盛記念図書館のテーマ展示は「怖い本」となっております。時折こちらのコラムに登場する怪談担当?にもアドバイスを求め、梅雨の時期にふさわしい展示にしてみたいなと考えています。(栗盛 岸)